血液検査でわかること

【基準値と結果について】 【血液、血清、血漿、について】 【溶血、乳び、について】

検査結果の見方(一般1)  ▶検査結果の見方(一般2)  ▶検査結果の見方(特定健診)

検査結果用紙の見方 一般 その1

※1.検査項目の意味について

※2.基準値と結果について

※3.血液、血清、血漿、について

※4.溶血、乳び、について

 

検査結果用紙の見方 一般 その2

※1.検査項目の意味について

※2.基準値と結果について

※3.血液、血清、血漿、について

※4.溶血、乳び、について

検査結果用紙の見方 特定健診

※1.検査項目の意味について

検査項目の意味について

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【 生化学検査 】

総蛋白

血清中に含まれる蛋白の総量でアルブミンとグロブリンで構成されています。
(基準値)6.7~8.3 (単位)g/dL (再検査条件)<6.0 , >8.5

蛋白分画

血清中の蛋白を数種類に分類し、その比率を確認します。

アルブミン

総蛋白の約3分の2を占める蛋白で肝臓で生成され、栄養状態の指標となります
(基準値)3.8~5.3 (単位)g/dL (再検査条件)<3.0 , >6.0

A/G比

アルブミンとグロブリンの比
(基準値)1.3~2.3

AST(GOT)

細胞内で作られる酵素で肝細胞もしくは心臓、腎臓などの臓器に多く存在します。高値の場合、心臓や肝臓、筋肉などの臓器に障害の疑いがあります。
(基準値)12~31 (単位)U/L (再検査条件)>400

ALT(GPT)

細胞内で作られる酵素で主に肝細胞に存在します。高値の場合肝臓障害の可能性があります。
(基準値)8~40 (単位)U/L (再検査条件)>400

LDH

肝臓や腎臓、心筋、骨格筋、赤血球などに特に多く含まれ、これらの臓器などに障害があると高値になります
(基準値)110~210 (単位)U/L (再検査条件)<50 , >600

ALP

肝臓、小腸、骨、胎盤に多く含まれる酵素です。
(基準値)100~330 (単位)U/L (再検査条件)<50 , >400

γ-GTP

肝臓や腎臓などでつくられる酵素で、肝臓では通常肝細胞や胆管細胞に存在し、胆汁中にも存在しています。肝疾患、胆道疾患で高くなり、特にアルコール常飲者では高値を示します。
(基準値)男:11~73 女:9~49 (単位)U/L (再検査条件)>600

LAP

肝臓、腎臓、小腸に多く含まれる酵素です。
(基準値)30~70 (単位)U/L (再検査条件)<20 , >200

CK(CPK)

筋肉や心臓、脳に存在する酵素です。これらの部位が損傷すると高値となります。
(基準値)男:65~275 女:50~170 (単位)U/L (再検査条件)<20 , >400

コリンエステラーゼ

肝臓で生成され血中に供給される酵素です。肝臓の障害で低値を示します。栄養状態の指標ともなり、脂肪肝で高く、低栄養状態で低くなります。
(基準値)214~466 (単位)U/L (再検査条件)<100 , >600

総ビリルビン

ヘモグロビンの代謝産物です。高値が続くと黄疸を呈します。
(基準値)0.2~1.0 (単位)mg/dL (再検査条件)<0.1 , >1.4

直接ビリルビン

ビリルビンの一種で黄疸の鑑別に必要となります。
(基準値)0~0.4 (単位)mg/dL (再検査条件)>1.4

間接ビリルビン

ビリルビンの一種で黄疸の鑑別に必要となります。
(基準値)0.2~0.6 (単位)mg/dL

TTT

血清蛋白中のガンマグロブリン(抗体)が上昇すると高値になります。
(基準値)0~4 (単位)K単位 (再検査条件)>10.0

ZTT

血清蛋白中のガンマグロブリン(抗体)が上昇すると高値になります。
(基準値)4.0~12.0 (単位)K単位 (再検査条件)>13.0

総コレステロール

血清中に含まれるコレステロールの総量です。
(基準値)120~219 (単位)mg/dL (再検査条件)<100 , >300

中性脂肪

糖分、飲酒などによって摂取された余分なエネルギーが肝臓で中性脂肪に変化します。中性脂肪は食べ過ぎや運動不足が原因で増加し、動脈硬化を起こします。
(基準値)30~149 (単位)mg/dL

HDLコレステロール

善玉コレステロールとも呼ばれ、血液中の過剰なコレステロールを肝臓に戻す働きがあります。この量が少ないと、血管にコレステロールがたまり、動脈硬化が進みます。
(基準値)40~90 (単位)mg/dL (再検査条件)<30 , >120

LDLコレステロール

悪玉コレステロールとも呼ばれ、この量が多いと血管内壁に蓄積して動脈硬化を進行させてしまいます。
(基準値)70~139 (単位)mg/dL (再検査条件)>300

nonHDLコレステロール

HDLコレステロール以外のコレステロールの総称で、総コレステロールとHDLコレステロールから計算されます。LDLよりも動脈硬化の指標として有用だと言われています。
(基準値)149以下 (単位)mg/dL

UN(BUN)

肝臓で合成される老廃物で、腎障害で上昇します。また蛋白質の取りすぎや腸内での出血でも増加します。
(基準値)8.0~22.0 (単位)mg/dL (再検査条件)<6.0 , >40.0

クレアチニン

腎臓から排泄される老廃物の一つで、腎機能の指標となります。
(基準値)男:0.6~1.1 女:0.4~0.8 (単位)mg/dL (再検査条件)<0.3 , >2.0

推算eGFR

クレアチニンと年齢及び性別から計算される数値で、腎機能の指標となります。
(基準値)60以上

尿酸

痛風の原因物質です。高値が続くと足の関節などに痛みを感じるようになります。
(基準値)男:3.0~7.0 女:2.0~6.0 (単位)mg/dL (再検査条件)<2.0 , >15.0

Na(ナトリウム)

血清の浸透圧や体内の水分バランスを調節する役割があります。
(基準値)138~146 (単位)mEq/L (再検査条件)≦130 , ≧150

Cl(クロール)

(基準値)99~109 (単位)mEq/L

K(カリウム)

細胞内に多く含まれ、神経や筋肉の働きに作用します。
(基準値)3.6~4.9 (単位)mEq/L (再検査条件)≦3.0 , ≧6.0

Ca(カルシウム)

骨代謝や、筋肉の収縮などに関与します。
(基準値)8.5~10.2 (単位)mg/dL (再検査条件)<8.2 , >10.5

無機リン

カルシウムと同様におもに骨代謝に関与します。
(基準値)2.5~4.5 (単位)mg/dL (再検査条件)<2.0 , >5.0

血清鉄

赤血球のヘモグロビンを構成する成分のひとつです。貧血の鑑別に必要となる検査です。
(基準値)男:54~181 女:43~172 (単位)μg/dL (再検査条件)<30 , >200

アミラーゼ(血中)

膵臓や唾液腺から分泌される酵素で、糖分を吸収しやすい形に分解します。
(基準値)40~130 (単位)U/L (再検査条件)<20 , >300

尿中アミラーゼ

血中のアミラーゼと比較することにより、膵臓由来か唾液線由来かを推測することができます。
(基準値)650以下 (単位)U/L (再検査条件)>1500

血糖

血液中のブドウ糖のことで、全身のエネルギー源です。食事の影響を大きく受け、食後に上昇します。
(基準値)空腹時 70~110 (単位)mg/dL (再検査条件)<60 , >500

HbA1c(NGSP)

過去1~3か月の平均血糖値を反映し、糖尿病の診断経過観察に必要となる検査です。
(基準値)4.6~6.2 (単位)%

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【 免疫検査 】

CRP(定量)

炎症がある場合に上昇します。
(基準値)0.3以下 (単位)mg/dL (再検査条件)>10.0

RF定量

間接リウマチの診断に使用されます。しかし、肝疾患でも数値が上昇することがあります。
(基準値)15以下 (単位)IU/mL (再検査条件)>120

ASO

細菌の一種である溶血連鎖球菌(溶連菌)の感染で上昇します。治癒後も長期にわたって高値を示します。
(基準値)160以下 (単位)IU/mL (再検査条件)>350

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【 血液一般検査 】

白血球数

白血球は病原体の侵入を防いだり排除したりする細胞です。細菌感染症により増加します。
(基準値)3900~9000 (単位)/μL (再検査条件)<3000, >15000

赤血球数

赤血球は体全体に酸素を運ぶ細胞です。
(基準値)男:400~530 女:350~490 (単位)104×/μL

血色素量(ヘモグロビン)

ヘモグロビンは赤血球の成分で酸素を運ぶ働きと関係があります。
(基準値)男:13.5~17.5 女:11.5~16.0 (単位)g/dL (再検査条件)<8.0, >18.0

ヘマトクリット値

血液のうち赤血球が占める割合です。
(基準値)男:36.0~52.0 女:34.0~47.0 (単位)% (再検査条件)<20.0, >55.0

MCV・MCH・MCHC

赤血球の大きさや色などを示す指数です。
(基準値)MCV:84~100fL MCHC:26~36pg MCHC:32~36% (再検査条件)MCV : <70.0, >115.0 MCHC : <30.0

血小板数

血小板は出血を止める働きをします。
(基準値)14.0~35.5 (単位)104×/μL (再検査条件)<10.0, >60.0

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【 血液検査-白血球像 】

好中球(Neutr.)

細菌などの異物から体を守る働きをします。
(基準値)40~70 (単位)% (再検査条件)>90.0 %

好酸球(Eosino.)

アレルギーに関与した働きをします。
(基準値)1~6 (単位)% (再検査条件)>30.0 %

好塩基球(Baso.)

アレルギーに関与した働きをします。
(基準値)0~2 (単位)% (再検査条件)>5.0 %

単球(Mono.)

殺菌作用や免疫反応に関与します。
(基準値)3~10 (単位)% (再検査条件)>15.0 %

リンパ球(Lypho.)

生体に侵入した異物を免疫機能によって排除します。
(基準値)20~50 (単位)% (再検査条件)>70.0 %

異型リンパ球(A-Lympo.)

特定の異物に反応して、変形したリンパ球です。
(基準値)0 (単位)% (再検査条件)出現疑いフラグ発生

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